京都教育大学附属高等学校 SSH行事

2005.2.1.(火) 応用数学「タイ王国高校生とのテレビ会議」

日タイ遠隔協同総合学習(数学,英語,物理)の試みは,「光の速さの追求」をテーマに京都教育大学の数学教育研究室との共同研究としておこなわれた取り組みです。

2004年9月から2005年2月の期間に,創造性の育成を目的として,日本とタイとを結んで実施しました。
英文テキストを読み実験と数学的論理展開から水中の光の速さを求める学習は生徒の興味をひきました。同じテキストを読みながら日本とタイで計算方法が違うことに驚いたこともありました。
スーパーサイエンスコースの2年生の科目として「応用数学」と「科学英語」を週に1時間ずつ連続して設置しています。この2時間を使い授業を実施しました。指導は数学と英語の教員が共同であたり,さらに実験のアドバイスを理科の教員,助手がおこないました。

タイ国ラジャパッド総合大学アユタヤ校附属高校2年生も同じテキストを読み同じ実験をおこなっています。そしてテレビ会議システムを用いた遠隔協同学習は,1回目(2学期)には共通に学んだことの交流を行い,2回目(今回)にはそれぞれが考えた発展課題を発表するという設定で実施されました。

この日は2回目のテレビ会議の日です。双方の高校生が英語で発表や質問および討論をしました。


スクリーンにタイの高校生の姿があり,同い年のせいか和やかな雰囲気です。


これまで行ってきた実験の方法やその結果をプレゼンテーションしました。
本校からは3つの班が,いろいろな媒質における光速について工夫した説明を行いました。


その後,タイからもプレゼンテーションがあり,活発な討論となりました。


教師側のコメント

・少しでもいい内容を発表したいという生徒の思いが,自主性,独立心,探究心を育てるきっかけとなったようである。

・英文を読むこと,発表やホームページのための英語を準備することは抵抗がなかった。しかしリスニング力がないと,英語でコミュニケーションをとることのむずかしさを痛感していた。

・適切な課題,小人数での活動,教師の適切なアドバイスが創造性の育成を促すことがわかった。

・少人数班(4人)にわけたことは,授業時間外でも集まって行動がしやすいという利点があった。
 (下写真は放課後に残って実験を重ねているところ)