1999.7.14 多読通信 第1号 京都教育大学附属高校 英語科 |
期末考査が終わり、夏休みも目前になりました。6月から1年生は、新しく「多読プログラム」が始まりました。この2ヶ月ほどの間に、102人の人が、延べ174册の本を借りてくれました。そのうち、111册の本が返却されています。とても好調な滑り出しだと思っています。1学期に最もよく読まれている本は次の通りです。
*1学期の貸し出し回数ベスト10
NO. タイトル (ページ数)おもしろさ度(平均)
第1位
第2位
第3位
第4位
第5位
第6位
第7位
第8位
第9位
第10位
が人気があるようです。最初は、絵本などの読みやすい本から入って、少しずつ文字の多いもの、むずかしいものに挑戦するとよいでしょう。
*読んだ人が「返却カード」に書いてくれた推薦文の中から、おもしろさ度5の評価がついた本について、以下に紹介してみましょう。
本の番号 8007 書名 Little Bear
「中学生でも読めて、やさしい。絵とこぐまの行動がかわいいし、オチみたいなのも結構楽しくてスラッと楽に読めます。」
本の番号 28 書名 The Lunch Box
「この本の日本語の方は、知っている方も多いと思いますが、英語だと表現が全然違うのに驚きました。戦争の悲惨さを十分に感じられました。初めての方にも易しいと思うので是非読んで下さい。」
本の番号 8020 書名 Curious
George Makes Pancakes
「ジョージくんがとてもかわいいので、わからない単語があっても、喜んで辞書を引いて読むことができました。わからない単語も絵本の絵で、だいたい見当がつくので、短時間で話の筋がつかめました。」
本の番号 19 書名 The Fireflies’ Grave(火垂るの墓)
「私は火垂るの墓を読んだのは初めてで、とても感動しました。英語の表現ではなく、日本語ならもっと感動するだろうなあと思うので、今度は映画or日本語版を見たいです。」
本の番号 8019 書名 Curious
George Dream
「すっごくジョージの顔が可愛かった。兎とか出てきたけど、それを抱こうとするジョージとか、大きいいすに座ろうとするジョージとか、表情や動作がとてもかわいい。英語を読むだけでなく、絵も楽しめると思う。ジョージ・シリーズ、必読破!」
本の番号 8006 書名 Little Bear’s Friend
「初めて読む(英語の本を)人には自信がつく分かりやすい本。でもその中にカワイラシサと純情な友情が感じられ、ほのかな感動を与えてくれる本です。」
本の番号 72 書名 赤毛のアン
「わりと有名な話なので、英語版でも親しみやすかったです。親切な解説が付いているので、初心者の人におすすめです。」
本の番号 130 書名 Alice’s Adventures in Wonderland
「文はけっこう簡単な表現で書かれているし、アリスの話はみんな知ってると思うので楽しく読めると思います。」
本の番号 1143 書名 Mutchan
「結構難しい単語とかがあって、いちいち調べないといけないけど、内容自体は戦争もので、あとあと心に残ってきます。」
*夏休みの貸し出しについて
夏休み中も、大いに多読プログラムを活用して、英語の自由読書を楽しんでください。宿題ではありませんので、読む、読まないは君たちの自由です(もちろん成績にも入りません)が、楽しみながらどんどん英文を読んでいき、いつのまにか300ページ、400ページを越えるようになると、必ずや『速く、正確に』読めるようになっていることでしょう。そんな日が高校時代にやってくるとしたらどんなにすばらしいでしょう!
夏休み中は、一人5冊まで借りられます。また、休み中も英語教官室が開いている時は、いつでも貸し出し・返却ができます。
*生徒記入カードの記入の仕方についての注意
自分の名前、書名など必要事項は忘れずに書いてください。ページ数は、自分で数えた数ではなく、「貸し出し用図書リスト」に載っているページ数を記入してください。(本の番号の横にページ数が小さく書いてある場合もあります。)各自で保管している「多読累計表」のページ数もこれにならってください。
*図書館にある洋書(入ってすぐ右の背の低い棚が洋書コーナーです。)も利用できますし、家にある洋書を読んだ場合も、生徒記入カードに書いて英語教官室の箱に入れてください。(もちろん、「多読累計表」にも記入のこと。)
1999.10.30 多読通信 第2号 京都教育大学附属高校 英語科 |
中間テストお疲れ様でした。これから2学期も後半に入ります。1年生にとっては、「多読プログラム」を始めてからまもなく半年になります。このプログラムを大いに活用して、楽しんで読み進めてください。知らず知らずのうちに、英語の力(特に読む力)がついてくるはずです。2年生にとっては、始めて1年半になります。もし初級本に飽きたら、中級や上級本に挑戦してみてはどうでしょう?大学入試レベルの本もライブラリーには入っています。3年生も、受験参考書をやる合間に多読本を速読するのは、いろいろな意味で結構いいことがありますよ。10月12日発行の『多読通信 号外』でお知らせしたように、英語教官室の多読ライブラリーに新しく多読本が入りました。今回は、まず新着図書を紹介しましょう。
シリーズ名 書 名 ページ数 筆者名
次に、「返却カード」(夏休みから2学期中間テストまでの分)に書いてくれた推薦文の中から、おもしろさ度5の評価がついた本について、以下に紹介してみましょう。
本の番号 48 書名 The House on the Hill
「ラブストーリーなので、次へ次へと読んでいけてあっという間に終えられる。とてもおもしろいです。注を見なくても読めそうなくらいの文章なので手軽でGOOD!!」
本の番号 1213 書名 Black Beauty
「すごく分かりやすい英語で書かれているし、辞書がなくても読めます。とてもいい話で感動しました。」
本の番号 58 書名 One Way Ticket
「さらっと読めて、けっこうおもしろかった。簡単でいい。」
本の番号 59 書名 The Death of Karen
Silkwood
「初めての本で難しいのをかりてしまったな..と思って、読み始めるのに時間がかかったけど、一度読み始めると、おもしろくてあっという間に読み終えてしまった。とてもドキドキする本でした。」
本の番号 1180 書名 O. Henry’s Short Stories
「そんなにむずかしくないので、読みやすいです。3つのお話が入っていますが、それぞれ何か後からジーンとくるものがありますね。泣きはしませんが、考えさせられるものがあります。”The Last Lear”は知っている人も多いと思います。英語で読むのもなかなかです。」
本の番号 1129 書名 風の谷のナウシカ
「話を知っているのなら、英文を見て場面が想像できるので面白いと思います。知らなくても日本語訳がけっこうのってるので分かりやすいです。」
本の番号 8008 書名 Little Bear’s Visit
「すごくほんわかしたかんじのお話、絵もすごくかわいいし、やさしくと読みやすいです。絵を見ても話が少しわかるので、わからない単語があってもall OK!」
本の番号 1233 書名 Shakespeare Now U
「『リヤ王』、『夏の夜の夢』など、とても有名なお話で、分かりやすい英語で書かれているので、初めての人でも楽しく読めると思います。」
本の番号 178 書名 Americans
at School
「色んな学校が見れた。写真が多かったので読みやすかった。アメリカに行きたくなる本です。」
本の番号 1359 書名 The Flower Seller
「話の展開がわくわくしておもしろい。結末もよかった。」
本の番号 1247 書名 Money to Burn
「すごくスリルがあって読みはじめたらやめられません。少女の勇敢さに感動しました。」
1学期は絵本の推薦文が圧倒的に多かったですが、今回は関心が普通の読み物に移ってきたようです。
号外にも書きましたが、多読ライブラリーの本を借りっ放しになっている人は、できるだけ早く読み終えて返却して下さい。また、多読ライブラリー以外の洋書を読んだ場合も、返却カードに記入して提出することを忘れないで下さいね。
最後に、英語教官室の多読ライブラリーをリニューアルしました。以前より見やすくなりましたので、ぜひのぞきに来てみよう。そして本を借りてみよう。
この秋の合い言葉『ポケットに多読本を』をお忘れなく!
1999.12.16 多読通信 第3号 京都教育大学附属高校 英語科 |
1999年も、残すところ2週間になりました。期末テストが終わり、ほっと一息というところですね。
さて、英語教官室の多読ライブラリーから本を借りている人は、冬休みに入る前に一旦今借りている本を返却して下さい。もう後少しで読み終える人は、読み終えてからで構いません。もし、途中で読むのを止めて、机の上や本棚で眠っている多読本があれば、一度必ず返却してください。長く借りているからと言ってペナルティーを課したりしませんので、安心して返しに来てください。 多読本は読みたいと思った時に一気に読むのがコツです。借りた本を何週間も読まずに置いておくと、結局読めないままで終わってしまいがちです。そんな本は、あっさり返却して新しくおもしろそうな本を借り直しましょう。
冬休み中も、夏休みと同様に、英語教官室の多読ライブラリーから一人5冊まで借りられますので、大いに利用して下さい。
今回も、多読本を読んだ人が書いてくれた推薦文の中からいくつか紹介してみましょう。(2学期の後半に提出された「返却カード」から転載しました。なお、1号、2号で紹介した本は省きました。)
本の番号 1268 書名 The
Young King and Other Stories
「文字がつまっていて初めは読み気がしなかったけれど、特に”The Star Child”とかの物語は、読みかけると早く続きが読みたくなりました。昔読んだことのあるような物語もありました。(The Happy Prince)英語の表現がいろいろとおもしろかったです。」
本の番号 1260 書名 ハーンの怪談
「知っている話が多いのでむずかしい英文のところでもだいたいの意味がわかるので、辞書などで意味を調べやすい。」
本の番号 71 書名 Black Jack
「ブラックジャックは元々おもしろいから英語でも楽しく読める。」
本の番号 1095 書名 The
Happy Man & Other Stories
「最後に意味がのっていて分かりやすいです。オチをCheck!!」
本の番号 1156 書名 With
Great Love
「長いけど、いい本です。」
本の番号 1371 書名 “True” Stories of Wonders
and Ghosts
「この本には、単語がのっているので簡単に読めると思いますが、一度自分で想像して読んでみるのもいいと思います。想像でも読める物語です。」
本の番号 6025 書名 サウンドオブミュージック
「少し長めで最後の方は難しい文が多いけど、訳もついているのでじっくり時間をかけて読めると、いいと思います。」
本の番号 1140 書名 Jumping Mouse
「タイトルだけ読むと、ただかわいいだけの話みたいだけど、読んでいくと、なんかいろいろ考えさせられる話。よかったからコピーもとりました。」
本の番号 1273 書名 Audrey Hepburn
「とても素敵なオードリーの子どものころからのことがわかり、おもしろいと思います。」
本の番号 8003 書名 The Spotty Pig
「絵本ですごく短いけれど、一生懸命自分のまだら模様を消そうとするピーターが健気でかわいい!」
お願い:英語教官室の多読本以外で、家にある洋書や図書館の洋書などを読んだ場合でも英語教官室にある「返却カード」に記入して、箱に入れてください。
お薦めの一冊: 岩波ジュニア新書246 新しい英文読解法(天満美智子著)
一文一文の意味はわかるのに長い英文になると全体として何が書いてあるのかわからないという悩みを持っている人はいませんか。津田塾大学の学長、天満先生が英文を読んで大意を把握する方法を伝授してくださいます。少々厳しいかもしれませんが、しっかりついていけば、きっと道が開けるはずです。多読する際にも必ず役に立つでしょう。
2000.3.16 多読通信 第4号 京都教育大学附属高校 英語科 |
学年末テストも終わり、春休みが間近になりました。暖かい日ざしを受けた玄関の梅にも、鳥が訪ねてくる季節になり、何となく気分がうきうきしてくる今日この頃です。
さて、1年生にとっては昨年の(2年生にとっては一昨年の)6月から始めた「多読プログラム」ですが、年度末になりましたので、これまで借りている本がありましたら、一度必ず英語教官室まで返却に来て下さい。(もし、まだ読めていなくても、取りあえず一度返却して下さい。続けて借りたい場合も、一度返却して、再度貸し出しの手続きをとって下さい。春休み中に、多読ライブラリーを整理して来年度の準備をしたいと思いますので、協力をお願いします。
例によって、この間(冬休みから3学期の間)に、多読本を読んだ人が「返却カード」に書いてくれた推薦文の中からいくつか紹介してみましょう。
本の番号 1337 書名 Love Story
「泣けます。かなりよい話です。」
本の番号 1397 書名 そして誰もいなくなった
And Then There Were None
「CDが付いているので適当に聞き流すこともできます。
日本語で読んだことのある人だと馴染みやすいかも。」
本の番号 106 書名 The Man with No Name
「謎解きのはずなのに.....?みたいな、全く先の見えないところがよかった。」
本の番号 233 書名 Dumpling
「犬の兄弟がとてもかわいくておもしろかったです。
本の番号 1201 書名 The Man in
the Train
「イギリスの話10編が盛り込まれています。そしてそれぞれの話の内容が物
語や歴史や地誌など多岐に渡っているので、イギリスという国を多角的に知
ることができます。英文はごく簡単!辞書は要りません。」
本の番号 54 書名 The Phantom of the Opera
「有名な話なので、知っている人はとても読みやすいのではないでしょうか。
怪人はお化けでも何でもなく、ただ『愛される』ことを求めていた人間だっ
たということに深く考えさせられた。」
本の番号 2066 書名 世界の動物ふれあいの旅
「動物好きな人には読んでいて楽しいだろう。単語や文法もあまりむずかしく
ない。」
本の番号 183 書名 Wild America
「とにかく写真がキレイ。アメリカの広さにおどろきです。」
本の番号 1060 書名 Fifty Famous Stories
「知っている話が多く、すらすらと読める。意味が結構載っているので、『一
語に引っかかって先にすすめない』という人におすすめです。」
本の番号 1396 書名 ナイルの死
「漫画形式かつオールカラーというのがこの本の魅力です。本文も口語が多いと思うので、あまり文法的にあれこれ考えず、訳を見つつ、素直に読み進めていったらいいと思います。付録のCDもお勧めです。」
最後になりましたが、春休みも1人5冊まで借りられます。今日か、18日に是非英語教官室まで借りに来て下さい。
Have fun reading
English books & Have a Great Spring Vacation !
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2000.5.30 多読通信 第5号 京都教育大学附属高校 英語科 |
*多読本を一旦返却して!
2年になって最初の定期考査が終わって、ホッと一息といったところですね。
さて、昨年の6月からスタートした「多読プログラム」も、早1年が過ぎました。来月から2年目に入ります。また、新たに1年生が「多読プログラム」に参加します。そこで、これまでに借りた本を借りっ放しにしている人は、読めていなくても一旦必ず返却してください。今週中にお願いします。なお、読めていない場合は、返却カードに一言「読んでいない。」と書いて提出してくださいね。
*3年生に「多読プログラム」の熱烈なファンがいるって本当ですか?
本当なんですよ。毎日のように、英語の部屋に来て、せっせと多読本を借りている人たちがいます。その人たちは、むずかしい受験用の英文解釈の問題集をやる一方で、多読本を読むことにより、センターテストなどで必要な速く読む力(速読力)をつけたいと考えているようです。そのうちの一人は、4月からの2ヶ月足らずの間に15冊も読みました。もう一人の人は8冊、さらにもう一人の人も4冊読みました。3年になると、受験英語を本格的にやり始める人が多いですが、他方で多読本を楽しみながら速読し続けることは、受験にも大いに役立ちます。是非3年間、他校にはほとんど例がない「多読プログラム」を活用して、英語のインプットを続けて真の英語力を養うとともに、英語を楽しんで読む喜び(これぞ『一生の財産』!)を手に入れてくれることを期待しています。
*多読プログラム2年目に入るに際して
昨年の6月、多読プログラムを始める前に、プレテスト(事前テスト)を行いその時点での英語を読む力を計りました。1年間の多読プログラムを終えて、どれぐらい読む力がついたかを確認するために、6月初めの英語Uの時間に、ポストテスト(事後テスト)を実施します。これは、成績には関係しませんが、貴重な資料になりますので、真剣に受けてください。また、各教室に1冊、改訂版の「ブックリスト」を掲示しますので、利用してください。
*返却カードは記入もれがないように!
返却カードは貴重な資料になりますので、書名、返却日や読むのにかかった日数、推薦文などを忘れずに記入してください。よろしくお願いします。
2000.7.14 多読通信 第6号 京都教育大学附属高校 英語科 |
期末テストが終わって、まもなく夏休みを迎えます。今年の夏休みは、研修旅行に、文化祭の準備、クラブ活動・・・など、きっと忙しい夏休みになることでしょうね。でも、暇を見つけて、英語の多読をすることも忘れないでください。1ページでも多く読めば、気づかないうちに読書力はもちろん、語彙力を含めた英語力全般が向上することは間違いありません。これからの世の中で特に必要とされる英語力は、「読む力」と「書く力」だと言われるようになってきました。これはインターネットや電子メールの普及が背景にあります。読む力をつけることは、書く力にもつながります。最近、講談社から辞書を引かずに洋書が読めるようにと、単語の訳語がルビになっている『ルビ訳』のシリーズが刊行され、2万部以上売れている本もあるとか。また、この頃電車の中で、洋書を読んでいる人をよく見かけるようになりました。さらに、「五体不満足」が“No One’s Perfect”として英語に訳されたり、イギリスの大ベストセラー”Harry Potter and the Philosopher’s
Stone”が、日本語訳『ハリ−ポッタ−と賢者の石』と同時に売り出されていたりと、英語を読むことの面白さが再認識されてきたように思われます。
みなさんの身近には、英語教官室に多読ライブラリーが、図書館には英書コーナーが設置されています。是非それらを利用してください。もちろん、家にある洋書や友だちに借りた洋書を読むのもよいし、本屋さんで自分の読みたいものを購入して読むのもよいでしょう。(自分の本なら書き込んだり、線を引いたりできますね。)今年の夏休みも、英語の読書で心の充実をめざしてくださいね!
さて、たいへん遅くなりましたが、昨年6月から1年間にどれだけ、英語教官室の多読ライブラリーを借りて読んだかの記録(個人カード)を、みなさんが返却時に提出してくれたカードを元に作成しました。午前中授業の時にカードを配付します。今後の励みにしてください。(なお、一冊も読まなかった人は、カードがありません。)今年は昨年より一層充実した英語の読書体験を積んでくれることを願っています。
Have a great
summer vacation and have a lot of fun reading English!